【東大理Ⅱ】T.I先生の場合

本記事の目的

本記事では、家庭教師マッチングサイト スマートレーダーに登録する先生から聞いた、実際の大学受験体験を掲載しています。

大学受験を突破し超難関といわれる大学に進学された先生の当時/今の性格やご家庭環境、塾環境など生の実体験を公開することで、大学受験を目指す生徒ご本人、協力する親御様の方向性の再確認、勉強への正しい向き合い方、そして大学受験後の次なる目標を見つけていただくことを目的としています。

体験記

当時のあなた/今のあなたについて紹介してください!

大学3年生の現在は就職活動をしており外資系投資銀行や総合商社を志望しています。教育系のバイトをしており進路相談したり勉強を教えることには慣れています。 高校時代は中高一貫校の男子校でおもしろいと思ったことはなんでもする人間でした。

行っていた習い事/部活などはありますか?

中学時代はバドミントン部、高校時代は古典芸能部に所属していました。

3年を通じて学校での成績はどうでしたか?

良い例ではないのですが学校の定期テストはあまり力をいれていませんでした。塾の方が進度が早く学校の試験勉強よりも受験勉強をしたかったからです。そのため学校のテスト特有の問題などは取れず成績は学校の真ん中くらいでした。

塾や家庭教師は利用されていましたか?

高校1年生から成増塾という少人数授業の予備校に通っていました。

少人数のため授業中に「せんせーちょっとそこわからないんでもう1度説明してくれません?」と質問できたり自習スペースが教員の待機ゾーンと隣接していたので面倒見はかなり良かったです。

その塾/家庭教師での成績はどうでしたか?

クラスの制度はありませんでした。

規模が小さい塾だったので塾内での相対評価は参考にせず大手予備校の模試により成績を把握していました。

受験勉強を始める前の1日の勉強時間/受験勉強を始めた後の1日の勉強時間はどの程度でしたか?

受験勉強を始めるまで(高1まで):0〜1時間(学校の宿題だけ) 受験勉強開始後(高2から):3〜5時間

各科目毎の勉強法はどんなものでしたか?

(入試直後に書いたメモから引用)これらは東大理系入試の合格を目指すときの基本の勉強法だが他大学でも基本的な部分は変わらないので是非参照されたい。

現代文

東大現代文とセンター現代文は「文章中の絶妙な位置に傍線が4本ほど引かれておりその支配範囲の要約をふまえて設問を解く必要がある良問」という点で共通しており(特に「どういうことか問題」)、その2つの試験の対策はそれらの過去問のみでよい。

センター試験の過去問はは9月~で2次の過去問はセンター前は2ヶ月に1回、センター後は3回分やった。00、06、09、14、16年入試の演習価値は高い。

古文・漢文

単語、文法、句法など基本ルールを完璧に頭に叩き込んで過去問を解くいうシンプルかつ当然の流れ。

2次試験は文章レベルはセンター以下で知識問題が少なく、知識が直接点数に影響するのは現代語訳で助動詞や簡単な構文を訳すときがほとんどで、現代文の読解的な要素が多い。

過去問については、センターは9月~で2次はセンター後。2次は過去問演習が特に大事であり、自分は10年分やった。

数学

運要素が他の科目に比べて高いが振れ幅を縮めることは可能。試験で実践する戦略を日頃から必ず意識する。問題を見たとき、単元を即座に見極めたあと自分の持ち物(公式、定番の解法など)なら必要なものを選んで解く。

例えば

  • 確率の問題→まずは図をかいてみよう、漸化式つかう必要あるのかな、具体的に代入して実験しよう、n=1のときは特殊なのかな
  • 最大値or最小値を求めよ→持ち物には「平方完成、相加相乗、コーシーシュワルツ、予選決勝法、一変数化、図形的性質の利用」がある、これら全てが使えそうになかったら微分しよう
  • 不等式を証明せよ→持ち物には「式変形(sinやcosの値の範囲などを用いる)、相加相乗、一変数化、面積評価」がある、これら全てが使えそうになかったら微分して単調性を証明しよう などとまず考える。

問題演習をしたあとは必ずその問題から何らかの教訓を得ること(例:漸化式が絡んだ証明問題では帰納法を使うことが多い)。

この作業をすることで以後、完答までの解法を思いつくまでの時間が短縮されてゆく。

理科(総論)

理科の成績は演習量にほぼ比例するが、本質に対する理解の程度に応じてその「傾き」は変わるので諸現象について「なぜそうなるか」を極力考える。

ほとんどの受験生は高3の最初の時点で理科が全く完成されてない状態だろうが、高2の終わりまでにいかに英数を盤石にするかが重要なのでその点について心配する必要はない。

物理

範囲が狭く1年間でなんとかなる科目なので前述の通り高2までは物理は基本だけ学び英数に力を注ぐのが良いだろう。初学の段階では数少ない道具(公式など)の意味をできるだけ根本から理解し基本問題を解くという流れで進める。

一通り定着したら急に難問に取りかかってもよい。というのも、物理の難問のとっつきにくさが、式の本数を増やして計算量が多かったり、基本問題をベースにして二体運動や何らかの装置を用いて複雑にしていることに起因することがかなり多いからである。

つまり、初学の段階でいかに現象の本質を理解してるかにほとんどかかっているといえる。

過去問の答えを見るとだいたいどの問題も1つ2つの公式を用いて一行ほどであっさり答えを出していることからもそのことがよくわかる。

化学

物理と比べると範囲は広いがこれもやはり主に高3の一年間で勉強すれば良いだろう。

化学は科目の性質上、大問の中で独立した問題が多く「(2)でミスったらそのあと全滅」などということが起きにくい(構造決定などは例外)。つまり、成績を一定まで伸ばした後は英語と同様に安定する科目といえる。

初学では疑問点があったらすぐに「新演習」などを開いて解消し、とにかく本質の理解に努める。理論、無機、有機の中では、入試問題全体の約3~4割を占め最も短時間で一周できる有機を先にやるのがオススメだが、近年は有機が難しいので理論を固めてからでもよい。

東大の場合は過去問15年分くらいは必須で1問2~3分で解くということに慣れるべきである。

無機の暗記項目に関しては http://chem.chu.jp/goro2.htmlが部分的ではあるが役に立ったので是非とも参照されたい。

英語

理系の場合、東大では英語が得意な人はアドバンテージになる。

試験問題は基本的な内容を問うものばかりで単語レベルも早慶ほどは高くない。合格者の多くは「全科目中、最も得点率の高いものは英語」である。

この科目は早い時期に正しい勉強法で全分野を完成させることが大事。科目の性質上1日のうち英語に少なくとも1時間は必ず割く(特にリスニング)。

また、一度にたくさんやっても効果はあがらないので毎日程よくやるべき科目。 単語を見た瞬間に日本語より先にその単語のイメージが頭に浮かぶのが理想。

◇1A(要約)

東大に特有であり対策は過去問が中心となる。10分でできるようにする。前出の内容を言い換えてるだけの部分や指示語や具体例の部分には印をつけるなど、短くまとめるための工夫をする。

◇1B(読解)

このための対策に時間を多く割く必要はなく文章の論理構造における一つ一つの段落の役割を日頃から意識すること。

◇2(英作文)

10分ほどで50~70語の英作文を完成するには、まず英作文集などで例文を暗記しておいて、それを引用できるように文章の方針を考えられるように訓練するべきである。減点法であることを考えると、文法面での減点はゼロにしたいところなので、平易な文章を使うことを意識する。内容面に関しては先生に添削をしてもらうことで錬磨する。

◇3(リスニング)

30分という長い時間、英語を集中して聞き取るには普段の勉強のときから英語を一気に長い時間聞くなどして「体力」をつけることが大事である。具体的には、東大形式のリスニングの参考書の3問分(9~12分)を一気に聞いたり、一つのスクリプトをシャドーイング、ディクテーションしたりする。

◇4A(文法)

だいたいが不適切な部分を指摘する問題だが、対策は文法を盤石にして過去問演習、としか言いようがない。文法の勉強では「なぜそうなるのか」を意識することで東大の対策になる。特に完全文か不完全文かの思考が絡む問題は頻出。

◇4B(和訳)

和訳はオーソドックスな問題が多いのでそこまで対策に時間を割く必要はないが、見慣れない単語の意味を前後の文脈から推測する訓練や逐語訳よりも自然な日本語になるような「意訳」をする訓練を日頃からするべきである。

◇5(読解)

題材のほとんどは小説であり、素材はほとんど過去問になるだろう。このとき意識するべきことは、物語の視点、出来事が起こった時期、心情の変化などである。

使っていた教材/おすすめの教材

英語:よくばり英作文、システム英単語

数学:やさしい理系数学

物理:名門の森

化学:新演習、新研究、駿台の石川先生のビデオ講座

成績はどのように変化していきましたか?

数字で変化を「高2序盤→受験直前の駿台全国模試の偏差値」で示すなら「英数:60、その他:40→英数物理:80、その他:60」と変化しました。

高2:高2までは英数を固める戦略だったので英数以外の勉強はほとんどしませんでした。その結果が上記の数値です。

高3:夏には予定通り英数が合格レベルに達していました。理科と国語は夏には東大受験者の平均も下回っていましたが物理と国語は直前期には十分なレベルに達しました。

合格した学校を教えてください

東京大学理科Ⅱ類、早稲田大学先進理工学部、慶應大学経済学部、慶應大学理工学部

進学した学校を教えてください

東京大学理科Ⅱ類

入学後の学校の印象はどうでしたか?


思ったより真面目な人が多いと思いました。入学直後に就活を意識する人や留学を検討している人などもいました。

優秀さについての印象はメリハリのある生活をしているほど優秀というイメージです。つまり(その人にとって)ムダな時間が一切なく遊びと目標への努力のみしている人は自己マネジメント力が高く優秀ということです。

合格の秘訣は何だったと思いますか?

全科目に共通していえることは「なぜそうなるのか」を徹底的に考えて頭の中で情報を整理することです。

例えば

◇整数問題ではなぜ不等式で挟むことが多いのか←整数は離散的な性質をもつから。

◇ウクライナではなぜ小麦の生産が盛んなのか←肥沃な土壌のチェルノーゼムが広がってるから。

これら作業は遠回りに見えて志望校合格(特に東大)への最短距離です。暗記系に関しては複数のことがらが因果関係により一つのストーリーになり、思考系の勉強では「なぜそうなるのか」を考えることで本質理解につながりあらゆる問題に早く対応できるようになります。東大の理科では必ず高校生が見たことがないようなテーマを高校の範囲で解かせる問題が出るがこの習慣がおおいに役に立ちます。

最後に一言ください!

最後まで読んでいただきありがとうございます

22年間の人生から言えることは「人生は要所でガチれ」ということです。大学受験はその要所のうちの1つであり、最も努力が反映されるものだと思います。

たしかに勝負事に運要素があるのは必定ですが大学受験は結果と努力量に強い相関があります。 

同じ要所でも就職活動と比べたらどうでしょうか。入社選考試験で「オリンピックのボランティアは有償化すべきか」について就活生7人で議論しその様子を見ている社員が1人だけ受からせるようなことも多々あります。

どちらが努力が報われやすいかは…いうまでもありませんよね。

己の夢に忠実に、入試までの残り時間で総得点を最大化するように生活を送ってください。

[コメント]先生の体験記を読んで・・・

今回紹介したT.I先生は各科目について非常に分析されており、また今回の記事内でも非常に詳細にお伝えいただきました。

非常に印象的だったのは、「要所でガチれ」。

人生の価値最大化を考えると、確かに努力の分だけ合格が近づく大学受験は最も大きな「要所」ですね。

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